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看護師ブログpart7 災害時の動物との同行避難

 

こんにちは!
動物看護師の神子島です。

今回は、前回のブログで触れられていた”マイクロチップ“と兼ねて災害時の動物との同行避難についてお話ししたいと思います。

皆さん一度は耳にしたことがあるフレーズ「首都直下地震
これは、政府の地震調査委員会が今後30年以内に70%の確率で起こると予測している、マグニチュード7程度の地震のことです。
地震だけでなく、近年では台風による大雨など災害大国である日本に住む限り、災害に対する備えは必須といえます。

災害時にはペットとの同行避難が原則となっています。皆さんは大切な家族と避難するため、どんな備えをしていますか?
いざという時のための”最低限の備え”を一緒にまとめてみましょう!

 

普段からの備え
□狂犬病、混合ワクチンの接種
□ノミ、ダニ、フィラリア等の予防
□最低限のしつけ。特に”おいで
 →トイレトレーニング、他人のいる環境に慣らす。ケージ内で落ち着いていられる。
□マイクロチップの登録、首輪、リードに迷子札等をつけておく。
□避妊、去勢をしておく。

避難施設では、たくさんの人達との共同生活になります。当然、動物が苦手な人、アレルギーがある人がいます。
公衆衛生の観点からみても、人獣共通感染症の病原体を保有している可能性のあるノミ、マダニの予防はとても大切ですね。

 

◆避難時に必要なもの
ここでは、動物病院目線でいきます!
□療法食、お薬、水
最低でも7日〜10日分
アレルギーのある子、欠かせない薬を飲んでいる子。いざ一般のフード等が手に入るようになったとしても、アレルギー対応のフードは手に入るかわかりません。病院等で決まったフードを食べている様でしたら、多めの日数を想定して用意しておく方がいいと思います。
薬も同様で、心臓のお薬等欠かせない薬を飲んでいる子は、普段からの備えが必要です。
かかりつけの病院さんで多めに処方してもらったり、何のお薬をどれくらい飲んでいるか。の情報があると安心ですね。

□狂犬病の予防接種記録、混合ワクチンの接種証明書
→避難施設に一緒に入るためには、狂犬病の予防接種が済んでいる証明が必要になるかもしれません。
 簡単な証明方法として、狂犬病予防注射済証があります。毎年の注射後に配られるもので、
 病院では首輪等目立つところに着ける事をお願いしています。
 混合ワクチンの証明書や愛犬手帳をまとめておくと安心ですね。

□飼い主の連絡先、動物の情報
→万が一、逸れてしまった時マイクロチップが登録してあると◎
 マイクロチップがまだでしたら、首輪やリードに飼い主と動物の名前、連絡先等最低限の情報を記しておきましょう。
 意外と大切なのが、”ペットの写真“です。
 ケータイ電話に写真が保存してある!という方がほとんどだと思います。いざという時、ケータイが壊れてしまっていたら?データが飛んでしまって写真が消えてしまったら?
 ”本当に自分のペット”か証明できないかもしれません。写真1、2枚くらい鞄の中に入れておくといいと思います!

□ケージ、予備の首輪とリード(記名しておく)食器、ペットシーツやタオル等の日用品
→ここは各家庭によって必要量は変わってくると思います。おもちゃやオヤツ、ブラシ等があってもいいですね。

 

✴︎猫ちゃんで案外使えるのが、洗濯ネットです。慣れない環境、わんちゃんより、猫ちゃんの方がストレスを感じやすいと思われます。
 ケージの隙間から飛び出して捕まらない…!
 なんてことにならない様に、洗濯ネットに入れてからケージの中に入っててもらうといいかもしれません。

写真右→当院でお配りしている冊子です。気になった方は、受付にお声がけください!

写真左→狂犬病予防注射済証

 

 

◆どうしても、家に残していかないといけない時…
*お風呂場など、密室にできて水の使える所に動物を避難させる。
→タライ等に細く水を出しっぱなしにして飲水を確保する。

*それぞれ生活に必要なゾーンを作っておく
→ペットシーツ、猫砂を敷くところ、
 ご飯を置くところ、寝床等

 

皆さんどうでしたか?少しは参考になったでしょうか?
ぜひご家族で、いざという時の避難方法を話し合ってみてくださいね!

 

いつもと違う環境。私達より環境の変化に敏感な動物達だからこそ、たくさんの不安を抱えることになると思います。
そんな時こそ、いつもと同じ物って安心しませんか?いつもと同じケージ。お皿。おもちゃ。何か1つでも心落ち着くための”安心”に繋がれば動物達だけでなく、私達も少しは”安心”できそうですよね。
備えあれば憂なし昔の人も言っています。


この記事が動物との同行避難に対する意識へのきっかけになればと思っています。

 

 

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