お知らせ

NEWS/TOPICS

肺葉切除について

こんにちは。獣医師の松田です。

今回は食欲不振を主訴に来院した猫ちゃんについてです。
2~3日前から食欲が落ちて元気がないとのことで来院されました。
血液検査や超音波検査での腹腔内臓器に大きな異常はありませんでしたが、胸部レントゲン検査で肺の一部に白くなっている部位がありました。CT検査を予定していたのですが、数日の内に破裂してしまったため、胸腔ドレーンを設置し排膿および抗生剤治療を行いました。1週間ほどで体調は良くなり、食欲や元気も戻ってきました。

ここからやっと治療開始です!

この猫ちゃんの肺は、何らかの原因で潰れてしまい、感染が起こったことで破裂してしまいました。この悪くなった肺は、手術で取り除いてあげないと再発の恐れがあります。飼い主様に同意が得られたため、CT検査を行いました。CT検査では右肺中葉の無気肺と周囲の胸腔内に複数の膿瘍を認めました。胸腔内の感染巣として右肺中葉の肺膿瘍が強く疑われたため、開胸下で肺葉切除術を行いました。病理組織学的検査の結果は、「間質性肺炎、化膿性胸膜炎」でした。

経過は良好で元気や食欲も以前のように改善し、術後4日で退院されています。

 

↑術後のレントゲン写真

肺膿瘍の原因として感染、腫瘍、異物、外傷などが挙げられますが、根治的な治療として多くで肺葉切除が適応となります。また、肺膿瘍による2次的な膿胸や気胸といった病態も見られることがあるため、抗生剤やドレーン管理など十分な術前治療による状態の安定化が必要です。

この猫ちゃんは高齢で、持病の腎臓病を抱えながらでしたが、重い症状や手術によく耐えてくれました。これからも長生きしてね!

TOP