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鼻咽頭ポリープ 鼓室胞切開

こんにちは。獣医師の永井です。
今回は、鼻咽頭ポリープについてです。

鼻咽頭ポリープは、鼻から喉にかけての空気の通り道や中耳に、ポリープ状の腫瘤ができてしまい、いびきや呼吸困難などの呼吸器症状やホルネル症候群などの神経症状を呈する疾患です。原因は、先天的な異常や、猫カゼによる過去の炎症など諸説ありますが、はっきりとは分かっていません。

今回治療させて頂いた猫ちゃんは、かかりつけの病院で鼻咽頭ポーリープを見つけてもらい、手術のために来院されました。赤ちゃんの頃からよく鼻が鳴る子だったそうです。

CT検査では、鼻咽頭に左の耳管から続く腫瘤(オレンジ丸)がほぼ完全に鼻咽頭を閉塞していました。また、左の中耳にも病変(青矢印)を認めました。

手術は、腹側鼓室胞切開を行って中耳をきれいにし、喉の腫瘤は耳管の付着部をやさしく引っ張ることでツルっと引き抜くことができました。術後は一時的にホルネル症候群になりましたが、2日ほどで改善しました。

呼吸が楽になり、元気に帰ってくれて安心しました。これから長い人生、元気でいてね!

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