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猫の外鼻孔狭窄について

こんにちは。獣医師の永井です。

今回は、猫の外鼻孔狭窄についてです。
外鼻孔狭窄とは、短頭種気道症候群に含まれる疾患の一つで、先天的な鼻軟骨の形態異常により、鼻の穴が狭くなり空気を吸いづらくなる疾患です。猫の短頭種気道症候群は、外鼻孔狭窄が主な原因とされており、吸気努力(吸いづらい)、いびき、くしゃみ、運動不耐性などが報告されています。
猫ではあまり認知されていなかった疾患ですが、近年、短頭種の猫ちゃんが増えた事により注目されつつある疾患です。
治療は、外科的に鼻の穴を広げる事に尽きます。手術方法として、鼻翼側方化術や粘膜弁を用いた腹側皮膚形成が報告されています。いずれの方法でも、中〜長期経過は良好との結果でした。

今回治療させて頂いた猫ちゃんは、若齢時からいびきがあり、最近ひどくなってきた、特に夜間は粘膜が浮腫むのか苦しそうとの症状で来院されました。
飼い主様が手術を希望されたため、1回目の手術で側方化術を行いましたが、完全には広がらず、2回目の手術で腹側の皮膚形成を行いました。

  

(↑ 手術前)

(↑ 1回目の手術後)

(↑ 2回目の手術後)

2回目の術後は見た目にもしっかり分かる程に広がり、呼吸もすごく楽そうになりました。

これからは夜ぐっすり寝れるようになるといいね!

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