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猫の尿管結石について

新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
日差しの暖かい日もありますが、寒さが厳しくなってきましたね。
人もそうですが、飲水量の減りがちなこんな寒い時期に注意したいのが、尿路結石症です。
その中でも、猫の尿管結石について少しお話ししたいと思います。
 
猫の尿管結石は、近年増加傾向の泌尿器疾患の一つです。特に、若齢の純血種に多い傾向があります。
尿管は、腎臓で作った尿を膀胱に運ぶ通り道ですので、尿管に結石が詰まってしまうと急性腎不全に陥ってしまうこともある怖い疾患です。
猫の尿管は細い子では内腔0.4mmで、1mmほどの結石でも尿管閉塞を発症することが知られています。
結石の診断方法として、画像検査(X線検査、超音波検査、CT検査)が有効です。
2022年12月より、当院にもCT検査装置が導入され、X線検査や超音波検査で検出できなかった微小な結石まで検出できるようになりました。
 
尿管結石の治療法は緊急的な対応が必要なため、外科的治療が選択される事がほとんどです。

世界的には人工物を入れる手術法が多く選択されていますが、さまざまな合併症があり、人工物の入れ替えが必要になるケースも報告されています。
そのため当院では、人工物を用いない、尿管切開術、尿管膀胱新吻合術を第一選択としています。
 
CT検査の導入で、これまでよりも微小な結石の検出と治療が可能になり、腎臓の機能を温存できる機会が増えたと感じています。
 
トイレの回数の変化など…少しでも気になる事があれば、お気軽にご相談ください。

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