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股関節人工関節全置換術 手術研修

 

先日当院で実施された「股関節人工関節全置換術 手術研修」についての報告です。

 

海外より、2名の獣医師「 Dr.Otto 」「 Dr.Stephen 」を講師としてお招きし、3件の股関節人工関節全置換手術を行いました。

(中央の2名のスーツの先生です。)

 

症例

大型犬 1頭(スタンダード・プードル)

小型犬 2頭(シーズー / ヨークシャー・テリア) 

見学の先生や、インプラントのメーカーの方もお越しになり、慌ただしい二日間でしたが、先生方をはじめ当院のフタッフにとっても、非常に勉強になりました。同時通訳の先生もお越しになり、手術中の講師の先生のお話を解説しながら、手術のポイントなどを教えてくださいました。

 

( 術中のモニター画像を見ながら、Otto先生の解説を聞いています。 )

1日目終了後の夜に懇親会を行い、先生方とスタッフ同士で楽しく意見交換をさせていただきました。

 

国内ではまだあまり行われていない、小型犬に対する股関節人工関節全置換手術(セメントレス法:Mini THR . Cementless)の手術の研修を行うことができ、今後の治療のために多くのことを学ぶことができました。

股関節疾患において、レッグペルテス症の外科的治療は以前より「大腿骨骨頭切除手術」が行われていました。術後に長期間のリハビリが必要になることが多く、機能回復や左右の筋肉量のバランスにも左右差が見られることが多くあります。一方で、人工関節全置換術は、術後の安静管理が重要となりますが、積極的なリハビリは行わず、約1ヶ月後には機能回復が見込まれます。レッグペルテス症の患肢は筋肉量が低下していることが多いのですが、人工関節全置換術の術後約3ヶ月において、多くの子が日常生活の運動のみで、ほぼ左右差がなくなるほどに筋肉量が回復していることが確認されています。

(赤い点線の中の筋肉量が術後12週にかけて徐々に回復しています。)

小型犬に対して、術後の股関節の機能回復が良好な結果となる人工関節全置換手術が日本に広まることで、飼い主様とワンちゃんの生活がより良いものとなるように、当院では今後も努力していきたいと思います。

当院では、今回は海外から先生をお招きし、他にも国内の大学病院から先生をお招きして手術を行うこともあり、難しい症例でも積極的な治療を行うことが可能です。いつでもご相談ください。

 

 

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