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肛門嚢腺癌について
2023.06.11
こんにちは、獣医師の永井です。 肛門嚢(肛門腺)は、肛門の4時と8時の位置にある器官で、臭気の強い分泌液を排泄し、ワンちゃん同士がお互いを認識したり、縄張りを主張するために使われています。トリミングや病院などで定期的にケ… -
胆嚢粘液嚢腫と胆管肝炎
2023.06.11
こんにちは。獣医師の永井です。 胆嚢の中にムチンと呼ばれるゼリー状の物質が蓄積した状態を「胆嚢粘液嚢腫」と言います。胆嚢粘液嚢腫は通常無症状ですが、総胆管閉塞(総胆管の中にムチンが詰まった状態)や胆嚢破裂を起こすと劇的な… -
脾臓の脂肪肉腫について
2023.05.24
こんにちは。獣医師の永井です。 今回は脾臓の脂肪肉腫についてです。脾臓は左上腹部にあり血液の濾過などの役割のある臓器で、高齢になると腫瘍が発生しやすい臓器の一つです。脾臓原発の悪性腫瘍として、最も多いものが血管肉腫、その… -
腸腺癌について
2023.05.20
こんにちは。獣医師の永井です。 今回は犬の腸腺癌についてです。犬の腸腺癌は、消化管腫瘍のうち30%程度を占め、大腸(結腸から直腸)での発生が多いとされています。発生部位により異なりますが、下痢、体重減少、血便や黒色便の… -
猫の外鼻孔狭窄について
2023.04.15
こんにちは。獣医師の永井です。 今回は、猫の外鼻孔狭窄についてです。 外鼻孔狭窄とは、短頭種気道症候群に含まれる疾患の一つで、先天的な鼻軟骨の形態異常により、鼻の穴が狭くなり空気を吸いづらくなる疾患です。猫の短頭種気道症… -
胆嚢粘液嚢腫について
2023.04.05
こんにちは。獣医師の永井です。 今回は胆嚢粘液嚢腫についてです。 胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内にムチンと呼ばれるゼリー状の物質が蓄積する疾患です。その発生機序はまだ分かっていませんが、リスク因子として「高脂血症、内分泌疾患、胆嚢… -
尿路上皮癌(移行上皮癌)について
2023.03.29
こんにちは、獣医師の永井です。 桜も満開を迎え、やっと暖かくなってきましたね。 今回は、尿路上皮癌(移行上皮癌)についてです。 尿路上皮癌は、犬の膀胱腫瘍の中で最も多い腫瘍です。主に膀胱粘膜の一部から発生して膀胱内に腫瘤… -
猫の甲状腺機能亢進症について
2023.03.14
こんにちは。獣医師の永井です。 今回は、猫ちゃんの甲状腺機能亢進症について紹介します。 甲状腺機能亢進症は、高齢猫に多い内分泌疾患の一つで、人ではバセドウ病という病名です。甲状腺ホルモンは代謝に関わるホルモンであり、過剰… -
脊髄造影検査 椎間板ヘルニア手術の流れ
2023.03.07
・椎間板ヘルニアとは 椎間板ヘルニアはクッションの役割をしている「椎間板の髄核が逸脱」し、脊髄や神経根を圧迫することで、痛みや麻痺症状(脚を引きずる など)を示す疾患です。症状に応じてグレード(段階)が分けられます。頸部… -
唾液瘤について
2023.02.15
こんにちは。獣医師の中根です。スギ花粉が飛び始め、花粉症には辛い時期がやってきましたね。 今回は、唾液瘤について紹介します。 唾液は、唾液腺(下顎腺、舌下腺、頬骨腺、耳下腺)で作られ、導管を通って口の中に流れる消化液です…